
55-5-6(オポジションの研究2 11/22)
<以下の図4を見ながら話を進めよう>
![]() 図4 |
<上の「C1,c1」は図4における記号だから、一般のマス目のC1ではない。「C1,c1」が
生じた(オポジションが生じた)ケースが以下に示される>
『1. Kd2 Ke6
2. Ke3 Ke5z<e3は図上の「C1」であり、対する黒キングはツークツワンク
を取られてe5に移動したということになる>
3. Kd3 ※h5とポーンを進めてもドロー
....... Kd5z
4. Kc3 Ke5z ※黒は対角線オポジションを取った(C1=c1)
5. Kb3 Kd5z
6. Ka3 Ke5z ※黒は間接オポジションを取った(C1=c1)
7. Ka4 Ke4z ※黒は水平の中距離オポジションを取った(A2=a2)
8. Ka5 Ke5z
9. Kb6 Kd6z
黒キングは防御のオポジションを維持して,白キングの侵入を防いだ』
<黒キングはオポジション発生後の2手目から、ひたすらオポジションの位置を取り続け
ている。そうしなかった場合が「※h5とポーンを進めてもドロー」と表記される。
白が3手目にh5とポーンを進める場合、このポーンが相手陣営端まで行くのにあと三
歩必要である。対して、この時e5にいる黒キングは移動して、すなわちポーンが目指す
位置h8の横、ないし後ろに到達できる。つまり、簡単にはしょって言えば、白ポーンが
クイーンになったところで、次の手で取れるのだ。
さて、その間に黒キングの圧力を逃れた白キングは、黒のポーンを取れるではないかと
考えたくなる。取ってしまえば、残った(f3の)ポーンを護衛し、ひたすら相手陣営端に
突っ込んでいけばいいのだ、と。
ところが、相手は黒キングひと駒のみで優勢なはずの白陣営(白キング+白ポーン)も、
実は勝てない。O君によればこうなる。
「図4の状態から
1 Kd2 Ke6
2 Ke3 Ke5
ここで,
3 h5 なら,
3 ... Kf5
4 h6 Kg6
ここで
5 Kf4 なら,
5 ... K×h6
6 K×g4 Kg6 ここをポジションAとします
7 Kf3 Kf5
8 g4+ Kg5
9 Kg3 Kg6
10 Kf4 Kf6
11 g5+ Kg6
12 Kg4 Kg7
13 Kf5 Kf7
14 g6+ Kg8
15 Kf6 Kf8
16 g7+ Kg8
17 Kg6
で,ドロー(ステイルメイト)
5 h7 なら,
5 ... K×h7
6 Kf4 Kh6 (対角線オポジション)
7 K×g4 Kg6
となり,ポジションAです・・
どちらの場合も,
黒がオポジションを取り続け,ドローに持ち込みました。
防御のオポジションです」
下の図5は、上の進行の17手目である。
白キングが動き終えたところ。つまり黒の手番だが、黒キングの道は白ポーンの支配
下にあってどこにも動けない。チェックメイトでこうなっているわけではないから、チ
ェスでは引き分けとなってしまう。
白キングも自分のポーンを守るためには他のプロセスを経ることが出来ず、つまりは
h4のポーンは最初から動きようがないのだといえる>
![]() 図5 |
<だからこそ、黒キングはあらゆるオポジションを取り、白と拮抗する。hポーンが動か
しようのない状態だから、白も相手をオポジションに引き入れ続けるより他にない。それ
が赤文字であらわした9手目の「Kb6 Kd6z」まで続くのである。
こうしてもつれながら動く両キングを東野芳明にならって、「ワルツを踊る」とこ
れまで表現してきたわけだ。
さて、さらに続くのはこういう文章である>
『図(4)のアルファベットは、オポジションになる「シスタースクエア」の一般的なパ
ターンを示している。a〜dの4つのグループに分けてあるが、これは,両キングが同じグ
ループのマス目に位置した場合、両キングは相関関係にあることを意味する。
実際は、限られた範囲の話で、この理論的パターンはポーンの位置によって変わってく
る。たとえば、黒キングがe6(a)にいるとする。この場合,白キングがa6、c6、a8、
e8(A)にいるときはオポジションである。しかし、白キングが他のA上(たとえばc4)
にいる場合は、ツークツワンクにはならないのである』
<「白キングが他のA上(たとえばc4)にいる場合は、ツークツワンクにはならない」と
いう。黒がe6にいるのだから、c4ならば対角線のオポジションになるのではないかと思わ
れるのだが、これはツークツワンクではないというのだ。これがどうもわからない。
うーむ。やはりオポジションは難しい。ツークツワンクがあるだけに手に負えない。だ
が、その手に負えない数学的なポジショニングについてデュシャンは思考したのだった。
あたかも射影幾何学を研究するようにして、彼はオポジションを考えたのである。
この項はまだもう少し続く>
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